昨日、栃木県鹿沼にある石裂山に登ってきた。
去年の春から登りたいと念願していた山だった。
去年は癌という病になり、いろいろな登山訓練や
日本アルプスのあちらこちらの山行も中止をした。
石裂山は879.4mの低い山だけれども、鎖場や梯子が多く、
また、一枚岩の鎖を持っての登りは結構、緊張した。
登りたいと思いながら、もう、一年半がくるのだと
年月の過行く速さに驚いた。
それとともに、本当に登りたい山に登れた時の満足感を味わった。
私の山仲間は癌の経験者が多い。
癌という病を経験すると、死と向き合うということがまずある。
それによって、「これからをどう生きるか」を問われるという。
人はきちんと「死」と向き合う時、いろんな事に思いが行く。
その事で、与えられている役割に気がついたりする。
私は山が好きだ。
でも、今は、時間は限りなくあるわけではないのだから、
以前のようにのべつ山に登るのでなく、本当に登りたい山に登ろうと思う。